アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。
Q.電話対応が苦手です。ChatGPTを使って練習できますか?
新入社員が入社する4月。電話に不慣れな彼ら彼女らにとって、会社にかかってくる電話の取り次ぎは大きなハードルに感じるかもしれない。そのような場合も、シンプルなプロンプトでChatGPTが練習相手になってくれる。
ここでポイントになるのは、自分の役割とChatGPTに担ってほしい役割を明確に指示することだ。単に「電話の練習相手になってください」などと指示しただけの場合、ChatGPTが電話を受ける側になってしまうなど、意図した会話を進められないケースがある。では、どのように指示すればいいのだろうか。詳しく見ていこう。
ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。
まずは「電話対応の練習相手になってください。会話は私から始めます」と前提となるルールを記載し、続けて自分と相手の役割を書こう。さらに、最初の会話を入力して送信すれば、ChatGPTとの会話がスタートする。
【プロンプト】
電話対応の練習相手になってください。会話は私から始めます。
私の役割:株式会社A 営業部の山田
あなたの役割:当社の営業部の田中主任に用事のある取引先
「はい。株式会社A 営業部の山田です」
あとは、ChatGPTからの返信にあわせて応対を続けていけばよい。
【ChatGPT】
「こんにちは、山田さん。私は〇〇株式会社の佐藤です。田中主任はいらっしゃいますか?」
【自分】
今、席を外しています。
【ChatGPT】
「そうですか、田中主任にいつ頃戻るかご存じですか?」
【自分】
すみません。戻る時間は聞いておりません。
【ChatGPT】
「わかりました。それでは、田中主任にメッセージをお伝えいただけますか? 来週の提案に関して打ち合わせの日時を調整したいということを伝えていただけると助かります。」
【自分】
はい。田中に伝えます。
【ChatGPT】
「ありがとうございます、山田さん。田中主任からの連絡をお待ちしております。それでは、よろしくお願いいたします。」
電話対応を想定した一連の会話が終了したら、最後にChatGPTから改善すべき点も教えてもらうことができる。
【自分】
私の電話対応について、社会人として改善すべき点があればフィードバックしてください。
【ChatGPT】
山田さんの電話対応はとても丁寧で、基本的には非常に良いと感じました。ただし、少し改善できるポイントがいくつかあります。こちらをご紹介します:
1.情報提供の明確化:
2.代替提案の提示:
3.確認とフォローアップの約束:
これらのポイントを意識することで、より効果的なコミュニケーションが可能になり、取引先との信頼関係を強化できるでしょう。
改善点のフィードバックを得たら、次は指摘された点を反映させた上で会話の練習をすればよい。これを繰り返すことで、電話対応をよりよいものにブラッシュアップしていける。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング