業務スケジュールを最適化したい ChatGPTどう生かす?その悩み、生成AIが解決(1/2 ページ)

» 2024年03月26日 07時00分 公開
[酒井麻里子ITmedia]

連載:その悩み、生成AIが解決

アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。

Q. 業務効率を向上させるための日々のスケジュールの最適化について部署で検討しています。ChatGPTを使ってアドバイスを得ることはできますか?

 部署内の日々の業務に無駄が多いと感じているが、どこから手をつけたらいいか分からない――。そのような場合は、ChatGPTに業務フローの見直しを相談してみよう。1日のタイムスケジュールと、そこで感じている課題を時系列に記載して「業務効率を向上させるためのスケジュールの改善策を教えてください」と質問すればよい。具体的なプロンプトの書き方を見ていこう。

業務スケジュールを最適化させたい。ChatGPTをどう使えばいい? 写真はイメージ(ゲッティイメージズ)

著者プロフィール:酒井麻里子(さかい・まりこ)

ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。


業務スケジュールを改善させたい プロンプトの書き方

プロンプト

以下は、メンバー10名ほどの総務部の1日のスケジュールと、各メンバーが感じている課題です。業務効率を向上させるためのスケジュールの改善策を教えてください。

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9:00-9:30 朝礼

全員参加。前日の業務報告、当日の指示など

  • 発言する人は限られる。
  • 関係のない部署の参加者も多く、時間がかかる。
  • 業務に直接関係のない話で時間を消費している。

9:30-10:00 部署内ミーティング

担当者全員参加。前日の進捗報告、当日のタスク確認など

  • 担当者によって進捗状況が異なるため、全員参加の必要性が薄い。
  • 議題が明確でなく、話が脱線しやすい。

10:00-12:00 個別業務

メール対応、資料作成、各種申請処理など

  • 優先順位が曖昧。
  • 緊急度の低いメール確認に時間がかかる。
  • 集中力が途切れやすく、作業効率が低い。
  • 書類が整理されていないので、同じ書類を何度も探すことになる。

12:00-13:00 昼休憩

13:00-14:00 個別業務

メール対応、資料作成、各種申請処理など

  • 昼休憩後の開始が遅れ、作業の開始が遅くなる。
  • 計画的に作業できず、業務がどんどん後ろ倒しになる
  • 急ぎの案件が発生し、日常業務が中断される。

14:00-15:00 外部との打ち合わせ

業者との打ち合わせ、関係部署との調整など

  • 事前準備が不足し、話がまとまらないことが多い。
  • 参加者が多く、意思決定が遅くなる。

15:00-16:00 部署内ミーティング

午前中のミーティングの続き

  • 進捗共有と課題解決を目的としているが、議論が深まらない。
  • 結論が出ず、翌日に持ち越しになることが多い。
  • 話題が拡散しやすい打ち合わせが多く、時間内に議題を終えらない。
  • 打ち合わせの結果が文書にまとめられていないことが多く、決定事項が曖昧になる。

16:00-17:00 個別業務

終わらなかったタスクの処理

  • 疲れて集中力が低下している。

17:00-18:00 残業

終わらない仕事の処理

  • 疲れで効率が下がり成果に繋がらない。
  • 残業が多く、ワークライフバランスが崩れる。

 ここでポイントとなるのは、1日のタイムスケジュールだけでなく、そこでどんな無駄が発生しているのか、何に困っているのかといった課題も記載することだ。課題を具体的に記載するほど、提示される解決策もより具体的になる。

 逆に、タイムスケジュールだけしか書かずに質問した場合、回答は一般論的な内容になってしまう。事前に部署内でヒアリングを行い、課題を明確にした上でChatGPTに改善策を相談するのがよいだろう。

回答

スケジュールの改善には、ミーティングの時間削減、業務の優先順位付け、効率的なタスク管理などが鍵となります。以下に改善策を提案します:

1. 朝礼の効率化

  • 目的と参加者の絞り込み:朝礼は簡潔に行い、本部署に関連する話題のみに限定する。関連性の低い部署の参加を減らし、必要な情報だけを共有する。
  • 時間制限の設定:各発言者には時間制限を設け、要点を絞った報告を促す。

2. 部署内ミーティングの最適化

  • 議題の事前共有と明確化:ミーティング前に議題を共有し、目的と目標を明確にする。必要なメンバーのみの参加に限定し、無駄な時間を削減する。
  • 進捗報告の書面化:進捗状況は書面で事前に共有し、ミーティングでは重要な議論に時間を割く。

(中略)

これらの改善策を実施することで、業務効率の向上とワークライフバランスの改善が期待できます。定期的なレビューと改善プロセスを継続することが重要です。

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