営業パーソンにとって「提案資料」は商談時の意思決定を後押しする重要な存在だ。
読者の皆さんが日々使っている提案資料を一度確認してみてほしい。いきなり商品説明をしたり、文章ばかりで導入のイメージがわきにくくなっていたり………。独りよがりで一方通行な「売れない提案資料」になってはいないだろうか。
実は、売れる提案資料には共通した法則がある。資料作成サービス「スゴシリョ」を提供するwib(東京都台東区)は4月22日、「売れる!提案資料の作り方 〜資料は企画力で決まる〜」と題したセミナーを開催。代表の渡雄太氏が、売れる提案資料に必要な要素と、実際の作成時に重視すべき5つのポイントを紹介した。本記事ではその内容を要約する。
売れる提案資料を作るうえで重要なのは「製品説明をする前の情報提供」だと渡氏は指摘する。
2012年に米Googleと米コーポレート・エグゼクティブ・ボード(CEB)が共同で行った調査では、「実際の商談の前にセールスプロセスの57%が完了している」ことが明らかになっている。wibの独自調査でも「購入決定にかかわる情報を入手したのは営業担当者と接触する前」と答えた人が全体の84%となった。
これらの結果から、実際に製品説明を始める前段階で顧客から納得感や信頼感を得ることは、商談の成功に大きく影響することが分かる。売れる提案資料を作るには、このように事前の情報提供をリッチにしていくことが非常に重要なのである。
では、売れる提案書はどのように作成すればよいのだろうか。
情報を分かりやすく伝えるため、デザインにこだわる人は多い。実際、数年前までは、重要な役割を果たしていた。
しかし、生成AIの台頭、テンプレートの拡充により、誰でも見た目の素晴らしい提案書を作成できるようになった。今後、こだわるべきは提案資料の「構成」だ。
顧客に「面白い」「もっと話を聞いてみたい」と興味を持ってもらうためには、この「構成力」を高めることは必要不可欠だと渡氏は話す。
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