甘味処鎌倉は、イートインとテークアウトの「わらびもち」「わらびもちドリンク」などを展開している。重厚感がある従来の和菓子屋よりも敷居が低く、気軽に入りやすい雰囲気を目指したという。
「1号店を出店したのが新潟県の観光スポットである弥彦神社の近くで、旅のお供に気軽に食べたり、飲んだりできる商品として提供し始めました。若年女性をターゲットにした“トレンド感”を狙うのではなく、幅広い層の方が入りやすいような店舗や商品にしています」
弥彦神社店の開業時、神社や温泉、昔からの飲食店などがある歴史的な観光エリアで、手軽に食べ歩きができる新しい形態のカフェとして話題になったという。その後もたびたびメディアに取り上げられたり、口コミが広がったりして、新店舗がオープンするたびに行列ができる人気店に成長していった。
国内ではフランチャイズの割合が約9割で、歴史的な観光地や古い商店街など昔からにぎわっているエリアへの出店が多い。あえて、渋谷や表参道といったトレンドが生まれる街や駅前などは避けているという。
「私自身が数値目標を立てて成長を追い求めるようなタイプではなくて。ただ、食べたい方がいるのに、食べられないエリアがあるのは嫌だなと思うので、オーナーさんに『わらびもちを広めていきたい』思いがあり、当社の考えにマッチしている場合に出店していただいていますね」
「一過性のブームではなく、わらびもちを食べる文化を幅広く根付かせたい」と考え、こうした戦略を取っているそうだ。
「名古屋では、わらびもちが夏の銘菓で自分のお抱えのわらびもち屋さんがあるぐらい一般的なスイーツなんです。そういった文化をつくりたいと思っています」
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