コロナ禍以降の配信サービスの普及を背景としたアニメの視聴者層の拡大により、海外でもライトなアニメファンが増加しています。キッズでもない、マニアでもない、ライトなアニメファンという広い層を取り込める日本のIP商品の可能性は、非常に大きいと考えられます。
例えば、米国のコスメブランド「カラーポップ」とセーラームーンはこれまでに2回コラボレーションを行っていますが、こうした動きは海外における大人が使えるIP商品の潜在的な需要を捉えたものだといえます。
実は、ロサンゼルス視察の際に、キッズ・コア層向けではなく、現地の一般的な小売店で販売されている日本のIPを活用した商品がありました。数は少なかったですが、サンリオとコスメブランドのコラボ商品でした。しかし、それは日本企業の商品ではなく「韓国製のロサンゼルス向けブランド」と「英国のブランド」のコスメだったのです。
このときの視察では、ロサンゼルス市内の全ての小売店を回れたわけではありません。ですが、日本ではさまざまな場所で多種多様なIPを活用した商品が販売されているのに、現地で見つけられたのは米国と韓国系のコスメだけだったのです。日本国内には海外需要に応えられる商品が大量にあるのに、海外への進出が追い付いていないために機会損失している象徴的な例ではないでしょうか。
もちろん海外展開には、権利や流通の課題など乗り越えなくてはいけない壁があります。ですが、日本の私たちが普通に手に取り、目にしている日用品や雑貨、コスメといったいわゆるアニメグッズ以外のIP商品が、海外市場では大きな流通を生む可能性があるのです。
一方で、先ほど紹介した海外ブランドのコラボレーション例のように、日本以外のメーカーによる商品も着実に増えてきています。まだ大きな参入余地がある現在、アニメの視聴環境の変化によって拡大している需要をいち早く捕まえなければ、未来の大きな機会損失につながるのではないでしょうか。
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