「マツダの快進撃」はまだまだ続く? 認証不正発覚から襟を正して未来を描けるか高根英幸 「クルマのミライ」(3/6 ページ)

» 2024年06月07日 05時30分 公開
[高根英幸ITmedia]

ドライバーを楽しませるクルマづくり

 3つ目はドライビングの追求である。どんなに優れたパワートレインやスタイリングデザインを実現しても、運転していて退屈なクルマであっては、飽きが来る。ここにマツダ車が人気を博している理由がありそうだ。

 もちろんドライバーによっては「ひたすら楽な方がいい」という向きもあるが、そんな人はトヨタ、日産をはじめとするメジャーな自動車メーカーの最新モデルを選ぶだろう。一般的に、消去法でクルマ選びをするユーザーは、そもそもマツダ車を選ばない(ケースバイケースではあるが)のだ。

運転が楽しいクルマづくりとは(画像提供:ゲッティイメージズ)

 他メーカーでは飽き足らずマツダ車を求めるユーザーは、ドライビングにこだわる傾向も強い。ドライビングポジションや操作フィールにこだわり、運転を楽しみたいユーザーを育て、獲得するためにマツダはリソースを割いている。

 シートの座り心地やホールド性といったパッシブな要素に加え、アクセルへのオルガンペダルの採用、ステアリングやペダル位置のドライバー中心からのオフセットの解消など、「いかに自然に運転操作ができるか」というポジションへのこだわりがある。ステアリングフィールやペダルフィールといった、人とクルマの対話についてもとことん追求している。

 もちろん他の自動車メーカーも、このあたりの作り込みを怠っているわけではない。しかし他社よりもこだわりや熱量の高さを感じるのは確かだ。これはサプライヤーからも証言(泣き言?)を得ている。

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