ドンキやABCマートなどで「ちょっと座るイス」がじわじわ “座って接客”の効果は?“立ちっぱなし”問題の解決を目指す(4/5 ページ)

» 2024年06月17日 05時00分 公開
[小林香織ITmedia]

働き手の約7割が「満足」と回答

 マイナビでは、本プロジェクトの参加企業にアンケート調査を実施。その結果、座って働くことに対して68%が「とても良い」または「良い」と回答した。

約7割が「座って働きたい」と回答した(4月26日〜5月30日、プロジェクトに参加した6社の20〜60代のアルバイト・パート・正社員85人にインターネットで調査、マイナビ提供)

 座って働くメリットとして、「負担が軽減された」「働きやすくなった」という声が多かった。特に、生理痛や腰痛に悩む人は、「座って働くこと」を強く希望していたという。「思ったより顧客から否定的な意見がなくて、ほっとした」という声もあった。

 一方、ネガティブな意見として「直接言われたわけではないが、顧客の視線を感じた」「忙しいときはイスが邪魔になる」などがあがった。

プロジェクトの参加企業は、店頭にステッカーやポスターを掲示して理解を促しているそうだ(筆者撮影)

 働く環境を改善することでアルバイトの採用がしやすくなったり、アルバイトが定着したりなど変化は見られたのか。この質問に対し、プロジェクト開始から約2カ月の現時点で「変化は見られていない」とのこと。

 ただ「座って働けることは求職者にとって魅力になり得るので、今後アルバイトやパートの応募数に変化がある可能性はある」と南波氏は話した。

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