任天堂「9年ぶり」の後継機はどうなる? VR、生成AI……未来のゲーム機を考えるエンタメ×ビジネスを科学する(4/4 ページ)

» 2024年06月18日 08時00分 公開
[滑健作ITmedia]
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生成AIを実装する?

 また、生成AI活用も注目したい。これまでもNPCとの会話やマップの生成などをランダム生成する手法はあった。これらや、メインストーリーそのものに生成AIを組み入れる可能性もあるのではないか。生成AIをうまく取り入れられれば、個々のプレーヤーによりパーソナライズした体験を提供できるだろう。

 その他、対戦型ゲームにおける敵キャラクターや練習パートナーのような振る舞いも可能かもしれない。プレーヤーのプレースタイルを学習し、苦手分野を突いてくるような戦い方をしてくる未来はどうか。

 次世代ゲーム機は「今期中に発表」することが公表されたのみであり、任天堂が次に追加するゲーム体験は謎に包まれている。ただしこれまでの概念を覆す新たなゲーム体験を実装し、幅広い層にとってゲームの入口となるような体験をもたらそうとしているのは間違いないだろう。

 また、以前紹介したようにゲーム以外の分野へも新規層の獲得、及び自社IPの強化に動き出している点を鑑みるに、次世代機単体としての発表ではない可能性もある。

 多くのファンが心待ちにするなか、任天堂はどのような発表をあたためているのか。引き続き注視したい。

著者プロフィール:滑 健作(なめら けんさく) 

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 株式会社野村総合研究所にて情報通信産業・サービス産業・コンテンツ産業を対象とした事業戦略・マーケティング戦略立案および実行支援に従事。

 またプロスポーツ・漫画・アニメ・ゲーム・映画など各種エンタテイメント産業に関する講演実績を持つ。

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