2024年上半期の学習塾倒産件数は26件、2000年以降の上半期では過去最多に

» 2024年07月26日 17時00分 公開
[神奈川はなITmedia]

 東京商工リサーチ(東京都千代田区)は、2024年上半期(1〜6月)の学習塾の倒産状況を発表した。この期間の学習塾倒産件数は26件で、前年同期に比べ18.1%増。2000年以降の上半期では、2012年の23件を超え過去最多を記録した。

学習塾の倒産状況 学習塾の倒産状況(画像はイメージ、提供:写真AC)

 6月28日に「個別指導塾スタンダード」(福岡市)が福岡地裁に民事再生法の適用を申請した。負債は約83億2400万円にのぼり、2000年以降の学習塾の倒産では最大規模となった。これまで学習塾の倒産は中小企業が中心だったが、大手塾にも広がってきた形となる。

学習塾の倒産状況 学習塾の倒産 上半期(1〜6月)推移(出典:プレスリリース)

 少子化が加速しているが、2023年の学習塾市場は休廃業・解散が113社だったのに対し、新設法人は519社と新規参入が大幅に上回っている。

 学習塾は小資本でも創業できる一方で、顧客ニーズに合ったスタイルが求められている。昨今はネット上に無料の学習コンテンツが多数アップされ、生徒獲得の競争相手が増えている。過当競争が続く学習塾市場は、生き残りをかけた競争が繰り広げられ、淘汰の波が高まっているようだ。

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