「例年にない猛暑」と言われる暑さが続く中、家電メーカーのサンコーが手掛けるネッククーラーが好調だ。4月22日に発売した最新モデル「ネッククーラーAir」(メーカー希望小売価格5980円)は、7月に入って用意していた5万台が完売。再入荷待ちとなっている。
ネッククーラーAirは昨年モデルからどのように進化したのか。同社広報部の﨏(えき)晋介氏に話を聞いた。
ネッククーラーはヘッドホンのように首から下げる形で装着し、首の頸動脈の周辺を冷やすウェアラブル型のクーラー。半導体素子であるペルチェ素子の電流を流すと片面で吸熱(冷却)し、もう片面で発熱(加熱)する特性を利用している。
同社は2015年に初代モデルを発売。2019年に発売した「ネッククーラーmini」からは、毎年改良を加え新モデルを用意している。昨年は、カラーやデザインにこだわった「ネッククーラーSlim」を発売。性能ではなくデザインを強化した背景には、女性需要を取り込みたい狙いがあったという。
最新モデルのネッククーラーAirは、ネッククーラーSlimのバッテリー部分に改良を加えた。「約1年かけて、ファンを搭載したバッテリーを開発しました。ペルチェ素子による冷却だけでなく、汗をかきやすい首元に風を当てて汗を蒸発させ、体の熱を奪う気化熱の仕組みでより涼しさを感じられるようになりました」
使い方は本体を首から掛け、背面部の電源を入れるだけ。左右のプレート部分が冷却されると同時に、ファンが回転しうなじあたりから後頭部に向かって風が流れる。ペルチェ素子による冷却モードは、強、弱、強弱を自動で繰り返すゆらぎモードの3段階だが、モードに合わせて風力も変化する。
また、ファン部分は取り外し可能なので、長時間使用したいときやあまり暑くないなど環境に合わせて使用できる。使用時間は、ファン付きバッテリー使用時では強モードが約1時間、弱モードが約1時間半、ゆらぎモードが約1時間。ファンを使用しない場合は、強モードが約1時間、弱モードが約2時間、ゆらぎモードが約1時間半となっている。
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