小型化の動きはファストフードの世界にも見られる。モスバーガーを運営するモスフードサービスは8月9日、新業態の小型店「Stand by Mos(スタンドバイモス)」を東武東上線池袋駅の改札内にオープンした。この店はハンバーガーもポテトも扱っておらず、主に規格外品などで廃棄されてしまう野菜を使用した飲料を扱う、いわゆる「ドリンクスタンド」だ。
そして“ライバル”のマクドナルドも実はひっそりと「店舗の小型化」の実証実験を進めている。東京の地下鉄東西線早稲田駅の前にある「チョコザップ」が入っているビルの1階には、イスもテーブルもない小さなマックがある。ここは「早稲田駅前ANNEX店」というデリバリー/テークアウト専門店。現在は京急空港線の糀谷駅前にある「糀谷駅前ANNEX店」の2店舗しかないが今後、小型店舗が増えていくのは間違いない。
米マクドナルドがそのような方針を打ち出しているからだ。
2023年12月、米マクドナルドでドリンクメニューに特化した新業態の小型店「CosMc's(コスマック)」がスタートした。軽食も少しは用意しているが、この店のウリはバラエティーに富んだドリンク。ドライブスルーなどで提供するのでイスもテーブルもないのだ。
米マクドナルドは今後、出店をしていくに当たってこのような小型店の比率を高めていくことを表明している。「本国」も力を入れて、ライバルのモスまで参入したとなれば、日本マクドナルドとしても遅かれ早かれ「店舗の小型化」に本腰を入れるのは既定路線だろう。
このようなトレンドは小売や外食だけではない。かつて駅前の好立地にドーンと大きな店舗を構えるのがお約束だった大手銀行にまで及んでいる。
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バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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