NewDaysの「スゴおに」350万食を突破 3年経っても売れている理由「弁当」をおにぎりに(5/5 ページ)

» 2024年08月26日 12時04分 公開
[小林香織ITmedia]
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近年の「おにぎり」の課題は?

 最後に、近年のおにぎり人気の傾向を尋ねると、「2極化の傾向がある」と宮野氏。

 「スゴおにのように食べごたえなどコスパを重視する方と、価格が高くても具材のクオリティーやおいしさを優先する方とで、2極化しているように捉えています。ニューデイズは市中のコンビニよりおにぎりの種類が多いと思うのですが、ボリューム系と高級路線のどちらも注力していますね」

ニューデイズでは、2極化する傾向に沿ったおにぎりに注力している
ローソンでも、「スゴおに」と類似したコンセプトの一口目から具材を楽しむ「具!おにぎり」シリーズを2022年11月から発売している(出典:ローソンのプレスリリース)

 スゴおにのようなヒット商品が出ている一方、おにぎりの売り上げを伸ばすには課題がある。昨今の原材料高騰によって、値上げを余儀なくされている。これは、市中のコンビニ各社も同様だろう。

 「今までと同じ商品を作ると売価が上がってしまうので、非常に苦戦しています。頻繁な値上げにならないよう期間を検討しながら、必要に応じて値上げをしています。または、なるべく現状の規格のままで価格を維持できるよう努めています」

セブン-イレブン・ジャパンでは、低価格のおにぎりを新発売して好評を得ている(出典:セブン-イレブン・ジャパンのプレスリリース)

 おにぎりの価格がじわじわと値上がりするなか、セブン-イレブン・ジャパンでは、138円に値下げした「手巻おにぎり しゃけ」(従来品より51円値下げ)と「手巻おにぎり ツナマヨネーズ」(同13円値下げ)をこの7月に発売。ツナマヨは、これまで100%マグロだった原料の一部にカツオを使用することで、製法、開発へのこだわりはそのままにコストダウンを実現したという。

 スゴおにがさらに売り上げを伸ばしていくには、「より斬新なアイデア」と「おいしさ」に加えて、「コスパの良さ」も維持していく必要がありそうだ。

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