リテール大革命

スシローの「デジタル回転レーン」を中国で導入したらどうなった? 利用客から寄せられた声

» 2024年09月11日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 大手回転寿司チェーン「スシロー」を展開するFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)が、大型ディスプレイと回転レーンを融合させた「デジロー」を、中国のスシロー店舗にも導入し始めた。

中国のスシローにも登場した「デジロー」とは?(出所:プレスリリース、以下同)

 デジローは店内のボックス席に設置しているもので、150(幅)×50(高さ)センチの大型ディスプレイ上に寿司の回転レーンが登場する。利用客が気になった寿司をタッチすると注文できる仕組みだ(別のメニューからも商品は選べる)。2023年に発生した迷惑動画事件の影響を受け、国内の店舗では回転レーンに寿司を流さなくなった。そこで、店内のエンタメ性を高めるためにデジローが開発された側面もある。

ボックス席にある「デジロー」
画面をタッチすると寿司を注文できる(撮影:編集部、以下同)

 子どもが楽しめるようなゲームや、スシローのこだわりを紹介するコンテンツなども用意しており、2023年9月下旬から国内の一部店舗で導入を開始している。利用客からの反応が良かったため、現在は13店舗にまで拡大している(8月21日時点)。

 F&LCが9月10日に発表した資料によると、中国・天津のスシローにデジローを導入したところ、好評だったという。そこで、8月21日にオープンした中国・北京の1号店にもデジローを導入。その理由について同社は「デジローの持つ革新性やエンターテインメント性が、最先端のデジタル技術への関心が高い北京のお客さまに受け入れられることを確信したため」としている。

寿司を選ぶ楽しみを提供

 デジローは北京店の利用客からどのように受け止められているのか。その点について同社は「スシローの“うまさ”や寿司ネタの豊富さ、サービス、デジローに対する高い評価の声が寄せられました」としている。

 スシローの海外店舗は現在7エリア(韓国、台湾、香港、シンガポール、タイ、中国、インドネシア)にまで拡大。デジローが海外で導入されているのは中国の2店舗だけだが、どちらの店舗でも利用客に支持されているので、今後もっと増える可能性もある。

子どもが楽しめるゲームも
北京の店舗でオープンを待つ行列。オープン2時間後には予約が600組を超えたという(出所:プレスリリース)

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