スシローが「デジタル回転レーン」で狙う顧客体験とは? 家族と一緒に行って分かったDXの最前線(1/5 ページ)

» 2023年12月16日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 スシローは、回転寿司の新しい楽しみ方を提供する実験的施策として、大型ディスプレイとレーンを融合させた「デジロー(Digital SushiroVision)」を一部店舗に導入している。回転寿司のメインターゲットであるファミリー層に対して、どのような体験を提供しようとしているのか。小学校低学年の長男、保育園年長組の次男、妻、筆者の4人でデジローを導入している「スシロー新宿西口店」(東京都新宿区)を訪問してみた。

スシローが一部店舗で導入しているデジタル回転レーンとは?
実験店舗であることを告知

 デジローは、横が約1.5メートル、縦が約0.5メートルの大型ディスプレイで、店内のボックス席に設置されている。言語は日本語や英語などから選択可能だ。

 画面上に回転レーンが出現し、「本日の海鮮ユッケ」(100円)や「あん肝」(210円)など、皿にのった寿司が向かって右から左に動き始める。寿司以外のラーメン、ケーキ、フライドポテト、みそ汁なども出現する。

ボックス席にある大型ディスプレイと専用レーン(注:記事中に登場する写真は9月に開催された記者発表会で筆者が撮影したもの、以下同)

 商品写真、名前、値段だけでなく、さまざまな演出が施されているのも大きな特徴だ。例えば、「活〆大切りブリ(炙り)」(1貫100円)には、「税込100円」「懐かしのポッキリ価格!」といった躍動的なキャッチコピーが添えられている。また、回転レーンの上には、期間限定のフェアやスイーツを告知するスペースもある。

 気になった寿司をタッチすると、回転レーンの下にある注文待ち商品の箱に移動する仕組みになっている。いくつか選択した後に「注文する」を押すと、画面下にある「オートウェイター」と呼ばれる専用レーンに商品が運ばれてくる。

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