井村屋、あずきバーの「こしあん」再販 昨年は2週間で完売プロダクトInsights

» 2024年10月25日 10時43分 公開
[ITmedia]

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日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。

 井村屋(津市)は11月4日、「こしあんバー」(86円)を数量限定で発売する。こしあんバーは、同社の看板商品である「あずきバー」の発売50周年を記念し、開発。2023年8月に数量限定で発売したところ、2週間で完売となった。

asuki 井村屋、こしあんバーを再販(プレスリリースより引用、以下同)

 開発担当者の森大和さん(商品開発部冷菓チーム)によると、以前から「あずきの粒が苦手」「こしあんタイプのバーアイスを出してほしい」という声が寄せられていたという。あずきバーは、あずきを煮る→砂糖や塩などと混ぜ合わせて煮詰める→型に入れて凍らせる、という過程を経て完成するが、こしあんバーは煮詰める前に、原料となる生あんの製造工程が加わる。

asuki 井村屋の看板商品 あずきバー

 生あんの製造工程では、あずきの皮を取り除き、水に何度もさらす工程がある。これにより、こしあんらしいなめらかな味わいが生まれるが、あずきの風味があっさりしてしまう。そこで、あずきを粉砕した「あずきパウダー」を配合し、あずき風味を引き出した。

asuki あずきを粉砕した「あずきパウダー」を配合

 配合する砂糖の一部には氷砂糖を使用。ミネラル分の多い球美(くみ)の塩と合わせることで、すっきりとした上品な甘さとコクのバランスをとった。2023年8月の発売に至るまで、砂糖や塩の種類や量を何十通りも試作したという。

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