最後に、ポイントの確認のしやすさというのが、意外と満足度に影響している。そしてここでもPayPayはスマホアプリでポイントを確認するユーザーの比率がトップなのだ。さらに言うなら、ポイントに関係したアプリがたくさんあるよりも、1つのアプリに集約されているほうがユーザーは安心して利用できる。
つまり当初からスーパーアプリを目指し、PayPayアプリ一本ですべてを完結させようとしてきたPayPayは満足度も高い。これに気付いた楽天は、複数のアプリを1本化してスーパーアプリ化する方向に転換を始めている(関連記事)。
一方、ここに大きな課題があるのがVポイントだ。旧Tポイントアプリは「Vポイントアプリ」に名前を変え、決済機能を持つ「VポイントPay」アプリもあり、三井住友カードのアプリは「Vpass」で、三井住友銀行アプリは「三井住友銀行アプリ」。企業ごとに別々のアプリを用意して、ユーザーに使い分けを強いているわけで、これはユーザーの利便性というよりも提供側の都合だ。
単なる利用者数やアプリDL数ではなく、満足度をチェックしていくと、これからどのポイント経済圏が伸びるのか、または課題があるのかが明確に見えてくる。JDパワーの調査は毎年行われている。来年までにどこまで各社が満足度アップに取り組むかが楽しみだ。
金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
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