本音を推測したことで、顧客が一連のやりとりのどこに不満を感じていたのかが見えてきた。続いて、不満を解消するための改善案についても確認したい。
以下のプロンプトを入力し、「改善後のチャットのやりとり」「サポート担当が意識すべきこと」「それに対する顧客の本音」を出力してみよう。
【プロンプト】
顧客満足度を高めるには、どのような対応をすればよかったのでしょうか? 改善されたチャットのやりとりと、その際にサポート担当が意識すべきこと、それに対する顧客の本音を出力してください。
先ほどと同様、それぞれの発言に対して「本音」や「意識すべきこと」が以下のように出力される。会話のどこに注意しながらサポートをすればいいかが具体的に分かるので、すぐに実践に生かせそうだ。
【回答】
1.顧客:こんにちは。Web会議用マイク付きスピーカー「XXX-01」を購入したのですが、無線でPCに接続できなくて困っています。
2.サポート:こんにちは。ご連絡ありがとうございます。接続がうまくいかずお困りですね。ご一緒に解決していきましょう。
3.顧客:ありがとうございます。お願いします。
4.サポート:まず、パソコンのBluetooth設定を確認したいのですが、よろしいでしょうか?パソコンの操作は普段よくされますか?
5.顧客:あまり詳しくないんです。教えていただけると助かります。
6.サポート:かしこまりました。では、分かりやすくご案内いたしますね。まず、画面左下にある「スタートボタン」をクリックしていただけますか?
7.顧客:はい、クリックしました。
8.サポート:ありがとうございます。その中に「設定」または歯車のマークがありますので、そちらをクリックしてください。
9.顧客:「設定」を開きました。
10.サポート:良いですね。次に、「デバイス」という項目を見つけてクリックしてください。
今回のケースと同じ要領で、どうしてもスムーズにコミュニケーションが取れない相手とのメールからすれ違いの原因を探ったり、不可解なところで怒り出す人との会話でやりとりした内容を書き起こしたものから相手の思考を推測してみたりといったこともできるだろう。
一方で、o1モデルは「じっくり考える」という性質上、回答の出力までに時間がかかるのが難点だ。そのため、従来のモデルで問題なく使えていた用途であれば、あえてo1を使う必要はない。入力内容の個別の箇所に対する細かい分析や考察が必要なときに選択するのがよいだろう。
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