「NHK受信料不要テレビ」 小売り各社が注力も、大手家電メーカーは“控えめ”なワケ(2/5 ページ)

» 2024年10月29日 07時00分 公開
[金森努ITmedia]

各社がチューナーレステレビに注力する理由

 各社がチューナーレステレビに注力する理由は多岐にわたる。

 1つ目に、価格競争の激化が挙げられる。チューナーレステレビは地上波チューナーを搭載しない分、製造コストを抑えることができ、従来のテレビよりも安価に販売できる。特にドン・キホーテは低価格戦略を強みとしており、チューナーレステレビでもその戦略を貫いている。

 2つ目に、顧客ニーズの変化である。動画配信サービスの普及により、地上波放送を視聴しない層が増えている。特に若い世代を中心に、インターネット経由でコンテンツを楽しむライフスタイルが定着している。チューナーレステレビはこうした新たな顧客ニーズに応えている。

動画配信サービスの普及によって地上波放送を視聴しない層が増えた

 3つ目に、新たな収益源の開拓が挙げられる。家電業界はスマートフォンやタブレットの普及により、従来のテレビの需要が減少傾向にある。その中でチューナーレステレビは新たな市場を創出し、収益源として期待されているのだ。

 4つ目に、店舗への集客効果である。チューナーレステレビを目玉商品として販売することで、店舗への集客力を高める狙いがある。特にドン・キホーテは来店客に「ついで買い」を促すことで、売り上げ全体の向上を図っている。

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