コメダのレア業態、「団子が焼ける」喫茶店はわずか14店舗 なぜやっている?(3/4 ページ)

» 2024年11月17日 07時00分 公開
[金森努ITmedia]

アマゾフのマトリックスから読み解く2つの成長戦略

 企業の成長戦略を分析する際によく使われるのが、イゴール・アンゾフが考案したマトリックスだ。以下の図をご覧いただきたい。

アマゾフのマトリックス(著者作成)

 このマトリックスは、商品とサービス、市場と顧客という2つの軸で企業の成長戦略を整理する。「既存の製品・サービス」か「新商品・サービス」かという軸と、「既存の市場・顧客」を対象とするか「新市場・顧客」を開拓するのかという軸を組み合わせることで、「市場浸透」「新商品開発」「新市場開拓」「多角化」という4つの戦略が導き出される。

 おかげ庵は、このマトリックスで見ると「新市場開拓」と「新商品開発」という二つの成長戦略を狙っていることが分かる。

 和テイストに価値を感じる中高年層や、「お団子を自分で焼く」という体験価値を重視するファミリー層などの新たな顧客開拓。そして、従来の「独自メニューと気軽に地元感覚でくつろげるカフェ空間」というコメダ珈琲店とは異なる、和の雰囲気と和スイーツという新商品の投入。この2つの戦略により、新規顧客の獲得と既存顧客の来店頻度向上を図っていると考えられる。

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