ドンキで一番売れている「ズレにくいリュック」から新シリーズ 開発のヒントは「小学生」(1/2 ページ)

» 2024年11月28日 17時00分 公開
[菊地央里子ITmedia]

 ドン・キホーテが2024年4月に発売した、肩にフィットしてずれにくいリュック「肩ピタ」シリーズが好調だ。担当者によると3月に先行発売した「拡張機能付きタイプ」(Mサイズ:9889円、Lサイズ:1万989円)と「キャリーケースタイプ」(1万989円)の3種類は、ドンキで一番売れている(売上金額)リュックだという。

pita ドンキの「肩ピタ」シリーズが好調(編集部撮影)

 肩ピタリュック開発のきっかけは社員の声だった。開発担当者が社員に、既存のリュックに対する悩みを聞いたところ「歩いているとずれ落ちる」という声が多数を占めたという。「これは体形に関係なく、リュックに共通する悩みではないかと考えました」(開発担当者)

 リュックをずれにくくするには、どうすればいいのか。ヒントは、カバンメーカーの展示会で目にしたランドセルだった。ランドセルには、本体と肩ベルトをつなぐ「背カン」というパーツが使われている。この背カンが肩幅を調整し、体形に合わせる役割を果たしているのだ。

pita ランドセルの背カンを応用(PPIH提供)

 1年生の小さい肩にも、6年生の成長した肩にも合わせられるランドセル。この仕組みを応用すれば、大人向けのずれにくいリュックができるのではないか。その場ですぐメーカーに相談し、開発に着手したという。

pita 背カンによりショルダーが左右に動く(展示会にて編集部撮影)

 肩ピタリュックは、背カンによりショルダーが左右に動くことでそれぞれの体形にフィットし、「ずれにくさ」を実現している。開発時に一番苦労したのは、リュック本体とショルダーをつなぐ背カンがスムーズに動くこと、強度と耐久性を両立させることだったそうだ。ずれにくさだけでなく、背負った時のフィット感を良くするため、ショルダー部分の形状と素材にもこだわったという。

pita 先行発売した肩ピタリュック3種類(同社公式Webサイトより引用)
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