ディップ「時給10%増」の衝撃 スポットワーク市場に後から参入、勝算は?(4/4 ページ)

» 2024年11月29日 08時00分 公開
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「月間のべ100万就業」を目標に

 ディップはスポットバイトルで、「1年後に月間のべ100万就業」の目標を掲げている。「時給が高ければユーザーが集まり、結果として企業からの利用も増える。実際に働いた人数を増やすことが、サービス成長の鍵となる」と藤原氏は語る。

 ただし、スポットワーク市場の単独拡大は目指していないという。むしろ、アルバイト・パート業界全体の活性化を視野に入れる。「将来的には、より多様な働き方の選択肢を提供したい。そのために必要なのがスキルの可視化。ユーザーのスキルを明確化することで、活躍の場を広げ、時給も上がる仕組みをつくりたい」(藤原氏)

photo ディップのAI・DX事業本部長 藤原彰二氏(左)と代表 冨田英揮氏(右)

 大手企業の参入で、スポットワーク市場は新たな局面を迎えている。業界の先駆者であるタイミー、マーケットプレイス事業とフィンテック事業とのシナジーでポジションを築くメルカリハロなど、異なる強みを持つプレイヤーが市場を形成する。

 その中でディップは、スポットワークを単独のサービスとしてではなく、既存の求人メディアと連携した採用プラットフォームの一つとして位置付ける。新たなアプローチは、働き方の選択肢を増やせるだろうか。

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