経営の効率化や売り上げの拡大は、どの企業にとっても最重要課題といえますが、実際に賃上げを実現した企業は、どのような施策を打っているのでしょうか。リクルートが取り組むさまざまな顧客支援の実例から、課題を乗り越え、賃上げを果たした2社をご紹介します。
大阪府内の焼肉店では、スタッフの士気を高めるために、賃上げの実施を決めました。しかし、売上高を増やすことは容易ではありません。そこで、スタッフの業務を見直し、「注文を取る」作業の省力化を図りました。
この店舗では、リクルートが飲食店向けに提供しているオーダーシステム(『Airレジ オーダー』)を導入しました。来店客が自身のスマートフォンを使って自席から注文できるため、注文に対応するスタッフを配置する必要がなくなりました。結果、4人分(ひと月あたり約30万円)の人件費を削減でき、その分を勤務歴が長いアルバイトスタッフや社員の賃金アップの原資に回すことができたのです。
当初の狙い通り、賃上げによりスタッフのモチベーションが上がったことで、接客の質が向上し、主体性の発揮にもつながり、売り上げアップの兆しも見えています。店員の定着率にも改善の傾向が見られたようです。
北陸地方のあるホテルでは、従来から需要に応じて価格を変動させ、利益の最大化を図る「レベニューマネジメント」業務の工数負荷を課題としていました。
そこで導入したのが、データをもとに宿泊需要を予測し、予約件数やキャンセル数も加味した上で最適な宿泊価格調整を提案するツール『レベニューアシスタント』です。誰でも簡単にレベニューマネジメント業務を担えることから、業務にかかる時間を短縮。需給を的確につかめるようになり、客室の宿泊単価は2年で約20%向上しました。
このホテルでは、単価アップによって伸びた売上を原資とし、成果に応じたインセンティブを給与に反映するようにしました。月間の売り上げ目標を達成した場合、インセンティブを全社員の給与に上乗せする形です。これが従業員の満足度向上につながり、利用者へのサービスも向上しているようです。
以上、2つの事例では、ITクラウドサービスを活用することで、経営の効率化や売り上げアップを実現し、賃上げの原資を生み出しました。
日本生産性本部が公表している「生産性評価要因の国際比較」によると、日本は、生産性向上の要因である「IT・デジタル化」においてはOECD加盟国の平均並みですが、GDPを国内IT資産で割った「付加価値創出力」は OECD加盟国の平均を大きく下回っています。
付加価値を生み出す経営を実現するには、目的や課題を適切に設定し、成果を得るまでのグランドデザインを正しく描き、ツールの活用や仕組み作りを進めていくことが重要となります。
こうした取り組みによって売り上げを増加させ、従業員の賃上げを果たすという持続的な賃上げへの循環を作り出していくことこそ、求職者に選ばれ、社内の人材に活躍し続けてもらう未来につながるでしょう。
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