理不尽メールにイライラ……返信文を代わりに作ってくれる「AIチャット」を作ってみた：その悩み、生成AIが解決（1/3 ページ）

[酒井麻里子，ITmedia]

連載：その悩み、生成AIが解決

アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか？　ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。

Q．上司が社内チャットで無茶ぶりをしてくる度に腹が立ち、“大人の対応”で返信するのがストレスです。本音をぶちまけてやりたい！

　ChatGPTの「GPTs」をはじめとしたカスタムチャットを作成できる機能は、「こんなときに誰かが助けてくれたらいいのに」を実現するのに役立つ。

　今回は、メールやチャットで送られてきた理不尽なメッセージに対して、忖度（そんたく）なしの「本音」を入力すると、それを穏やかな表現に言い換えた返信文を作成してくれるGPTsを作ってみた。

　上司の無茶ぶりはもちろん、無理な要求を突き付けてくる顧客対応にも生かせるかもしれない。さっそくプロンプトを見ていこう。

仕事上のストレスを軽減する生成AIの活用法とは？　写真はイメージ（ゲッティイメージズ）

著者プロフィール：酒井麻里子（さかい・まりこ）

ITジャーナリスト／ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』（理工図書）、『先読み！IT×ビジネス講座ChatGPT』（共著・インプレス）など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。

カスタムチャットで2段階の対応を指示

　このカスタムチャットでは、「返信内容を確認する」「言葉を言い換えて返信文を作成する」――の2段階で対応が行われるように指示する。さらに、利用者のストレスを少しでも軽減すべく、ねぎらいの言葉をかける設定も行った。

　ChatGPTでGPTsの作成画面を開き、「指示」欄に以下のプロンプトを入力すればよい。

【プロンプト】

最初に、メールやチャットで受け取ったメッセージの文面を貼り付けます。

貼り付けた文面に対して、以下の2ステップで対応してください。

1.まず、「本音の返信内容」をたずねてください

2.回答した「本音の返信内容」を、丁寧で穏便な表現に言い換えたうえで、相手を怒らせたり傷つけたりしない返信文を作成してください。

＜注意事項＞

このチャットを使う利用者は、理不尽なメッセージを受け取ってストレスを感じています。本音の返信内容をたずねる際と、言い換えた返信文を出力する際は、利用者をねぎらう言葉をかけてください。

　設定を完了しGPTsを保存すれば、サイドバーや「マイGPT」の一覧からチャットが使えるようになる。