「NPS」(Net Promoter Score)とは、「友人や同僚にすすめたいか?」という質問に基づいて算出される、顧客ロイヤルティーを測る指標のことを指す。昨今、顧客満足度にかわる新しい指標として「NPS」を導入する企業が増えている。
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(東京都品川区)が「NPSベンチマーク調査2024 ネット証券部門」の結果を発表した。1位を獲得した企業は、どんな要素が評価されているのか。
NPSのトップは「SBI証券」(-8.3ポイント)となった。2位は「楽天証券」(-12.0ポイント)、3位は「松井証券」(-30.8ポイント)と続いた。調査対象全5社のNPS平均は-24.7ポイントとなり、トップ企業とボトム企業との差は28.7ポイントだった。
ネット証券全体および対面証券全体のNPSの変化を分析した。ネット証券では2020年以降上昇傾向が見られ、昨年から5.4ポイント上昇した。対面証券では2018年から2023年にかけて大きな変化は見られなかったものの、前年比では12.4ポイント上昇。ネット証券との差が縮小する結果となった。
業界全体でロイヤルティーを醸成する主な要因は「企業イメージ・ブランドイメージの良さ」「取扱商品の豊富さ・魅力」「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」といった項目が挙げられた。また、「トレーディングツールの使いやすさ」もNPS向上に寄与していることが明らかになった。
一方で、ロイヤルティーを向上させるために優先的に改善すべき項目については、「マイページやアプリでの取引のしやすさ」「資産運用に対する期待通りの成果」「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」が主に挙げられた。
SBI証券は「取扱商品の豊富さ・魅力」「手数料とサービスのバランスの良さ(コストパフォーマンス)」がロイヤルティーに大きく影響し、NPS1位につながる結果となった。
2位の楽天証券は、楽天グループをはじめとする「他の金融機関との連携の良さ(入出金のしやすさや金利・ポイント優遇など)」「マイページやアプリでの取引のしやすさ」において高い評価を得た。
また、3位の松井証券は「お客様に寄り添う姿勢・大切にする姿勢」「セキュリティやシステムの信頼性・安定性」において評価を獲得し、上位にランクインする結果となった。
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