「広島の新スタジアム」集客率90%超の理由は? 街中に広がる“紫”の熱狂エディオンピースウイング広島(3/6 ページ)

» 2025年03月10日 06時00分 公開

多彩な活用がスタジアムの価値を高める

 スタジアムの総来場者数は約118万人で、その内訳はWEリーグ(女子プロサッカーリーグ)やカップ戦を含むサッカー観戦者は62万4942人、それ以外の来場者は55万8317人だった。試合のない日にも多くの人が訪れ、全体の約半数を占めた。

 スタジアムの周辺には芝生エリアや子どもの遊び場、飲食店も営業していることに加え、広島のサッカー史に関するミュージアムも人気を集めている。サッカー漫画『キャプテン翼』の作者・高橋陽一氏が描いた「ドリームウォール」も公開され、試合日以外も観覧できる常設スポットとなっている。

photo 広島サッカーの歴史がわかるミュージアムも人気

 8月には「ひろしまピースフェスティバル」を開催し、スタジアムのコンコースを活用した「8.6kmピースリレーマラソン」や、多くの人が楽しめる「パン食い競走」など各種イベントも実施した。

photo 『キャプテン翼』のドリームウォール(筆者撮影)

 法人の施設利用も多く、ビジネスラウンジを会議室やイベントスペースとして貸し出しているほか、大型ビジョンを活用して経営報告を行うなど、企業の行事や研修会場としても機能している。

 また、スタジアムツアーの予約も好調で、視察に訪れる人も多いという。「サッカースタジアムの建設を検討している自治体や企業からの問い合わせが多く、当スタジアムをベンチマークする動きも広がっている」(高見さん)

photo ビジネスラウンジ。法人の利用も好調だ

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