……ここまで読んで、勘の鋭い読者は気付いただろう。店舗ごとに「ターゲットを変えている」のだ。店舗開発を担当している植月誠さんによると「顧客データを分析したところ、多くのお客さまが店を使い分けていることが分かってきました」という。
コーヒーを持ち帰りたい、誰かとゆっくり話したい、席でゆっくりしたい――。その日の気分や目的に応じて、「今日は〇階のスタバに行こうか」と考える人が多いようだ。
ルクア大阪というひとつの施設内で、スタバはドミナント戦略(特定エリアに集中的に出店する戦略)を展開している。そのメリットとして、まず挙げられるのは「サポート面」だ。何らかの理由で、スタッフが急に休んでも、他店で余力があれば、その人がサポートに入れる。
エリアを担当する管理スタッフも、移動時間を短縮できるため、状況を把握しやすい。また、ある店が満席の場合、お客を別の店舗へ案内することもできる。
一方のデメリットは、長く営業している店舗がどうしても”古びて”見えてしまうことだ。ルクア大阪でいえば、9階にある一般的な店舗がそれに該当する。2011年にオープンした店舗のため、他の店舗と比べるとどうしても古さを感じるのだ。
さて、店舗を増やしたので混雑が解消されているのかと思いきや、そうでもない。「満席」のことが多いので、お客からは不満の声が寄せられているようだ。
こうした状況が続けば、7店舗目も視野に入ってくるわけだが、既存店のリニューアルも検討しなければいけない。 「攻め」と「守り」の両方を意識しながら、店舗運営のかじ取りが続きそうである。
吉野家の「ラーメン」欧州1号店の反響は? なぜ牛丼ではなくラーメンを選んだのか
「ゲオのスウェット 658円」の衝撃 ペラペラなのに、なぜ「週に1万着」も売れるのか
バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
「47都道府県ピンバッジ」が人気 なぜ「群馬県」が断トツに売れたのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング