「顧客の81%が、企業とたった一度の接点ではなく、末永くつながっていきたいと考えている」──と、セールスフォース・ジャパン 専務執行役員の三戸篤氏(製品統括本部 統括本部長)は説明。新規顧客獲得、初期の認知拡大にばかり執着していては、「既存顧客と企業、ブランドとのつながりが希薄になり、結果的にLTVの低下につながってしまう可能性がある」と三戸氏は指摘する。
そのため、マーケティングファネル全体で顧客との関係性を構築していく必要があるのだが、いかんせんマーケターには時間がない。「大量のデータを分析するのも大変だし、社内調整にも莫大な工数がかかる」(三戸氏)
こうしたケースで、AIエージェントは効果を発揮すると同社は強調する。三戸氏は「AIエージェントによる人の能力の解放が必要だ」と話す。AIエージェントの導入により、マーケティング業務を自動化。さらに、データに基づいて一貫性のある顧客体験を提供する──これらを、AIエージェントと人が協業して実現することで、「マーケターの生産性だけでなく、顧客体験全体を変革していける」(製品統括本部 プロダクトマーケティングマネージャー 由井晴菜氏)と意気込む。
同社によると、キャンペーンの企画・構築業務の場合、マーケターの仕事は約8割自動化できるという。マーケターの多くは、日々たくさんの施策を回しており、本来の目的を見失ってしまうことがある。キャンペーンメールを送ったり、広告を回したりすることは手段であり、目的ではない。マーケターは今後、自社の製品、サービスを提供していくために、会社として何をしていくべきかという、より本質的なマーケティング課題と向き合い、戦略立案をしていくスキルが求められる。
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