日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。
三陽商会は3月28日、30代の働く女性をターゲットとしたEC専用の新ブランド「BIANCA(ビアンカ)」を展開する。30代を中心とした新規顧客の獲得を目指す他、ECビジネスの強化を図る。
経済産業省が発表した「令和5年度電子商取引に関する市場調査報告書」によると、2023年度の「衣類、服装雑貨」分野におけるBtoCのEC市場規模は2.6兆円となり、前年対比で4.8%増加した。アパレル商品をオンラインで購入する動きが活発化していることを受け、三陽商会は2023年9月に自社ECサイトをリニューアルした。
三陽商会の会員データによると、平均年齢が上昇傾向にあり、特にECユーザーの平均年齢は全体より高く39歳以下のユーザーが少なかった。そこで30代以上の女性ユーザーをターゲットとするビアンカの立ち上げに至ったという。
ビアンカの想定顧客は30〜45歳の働く女性。ECで選びやすいトップスを中心に展開し、特にデザイン性の高いブラウスに注力する。商品の価格帯はシャツ・ブラウスが1万3200〜1万9800円、ジャケットが2万3100〜3万3000円、スカートが1万4300〜2万2000円、パンツが1万4300〜2万2000円とした。三陽商会は「価格を抑えたエントリープライスアイテムもそろえ、幅広いお客さまへの認知を目指す」とコメントした。
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