3代目までは事務用の蛍光ペンとして、主に事務用途向けに展開していたという。マイルドライナーについてはメインターゲットを女性とし、シンプルなデザインで当時蛍光ペンでは珍しい白軸を採用。ペン自体の見た目もかわいらしいものを意識して開発した。
とはいえ、発売からすぐに売れ行きが良かったわけではない。ヒットのきっかけはInstagramだった。「2016年くらいから世の中にInstagramが広がり始め、どちらかというと海外から人気に火が付いていった」(平さん)
マイルドライナーは2025年現在、20カ国以上で販売している。中でもよく売れているのは、韓国と米国だという。韓国では2012年から、米国では2017年から販売し、それ以降、海外での売り上げが好調に推移している。
「韓国では勉強用の手帳やスケジュール帳、米国では手帳術と絡めた投稿がそれぞれ増えていって、当社としてもこれまでにない流れで、ユーザーが自発的にブームをつくってくれた」(島田さん)
米国では現在、現地限定品として既存のブラウンよりも少し濃い茶色で肌の色を表現できるcooper(カッパー)色のものや、1本のペンで2色使える「マイルドライナーミックス」を発売している。
今のところ日本での発売は未定だが、クリエイティブ寄りの商品はメッセージカード文化がある米国で需要が高く、そうしたニーズに応えた商品展開を行っているという。
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