Instagramを中心に人気が広がり、ユーザーの声に応えながらラインアップも拡張していったマイルドライナー。日本でも女性を中心に多くのファンから支持を得ているが、手帳やノートでの活用はもちろん、イラストを描く際に使う人も多いようだ。
2022年と2023年には、人気イラストレーター「おちゃ」さんが描きおろしたマイルドライナー活用のイラストの描き方本『マイルドライナーで簡単! かわいい! ちょこっとイラストが描ける本』『マイルドライナーでもっと簡単!かわいい! ちょこっとイラストが描ける本』が発売された。
ゼブラは画材ではなくペンを販売しているという認識だったため、意外な使われ方に驚いたようだ。しかし、「ここまでおだやかな色味だけでそろったペンは、日本では他にない」という自信があり、綿密な計画と試行錯誤を重ねて調色を行った。その結果、筆ペンタイプを除く通常のマイルドライナーだけで40色をラインアップしている。
企画開発時には流行の色も調査し、絵の具を使いながら新色を考案。量産に向けては、顔料インク(着色剤の粒子が水に溶けていないインクのこと)で安定して同じ色を出すためにさまざまな工夫を重ねているという。
島田留依さん(左)と平將人さん(右)。マイルドライナーヒットの理由として「Instagramという時代のトレンドに乗ったこと、ユーザーの声を聞きながらラインアップを拡張していったこと」などを挙げてくれた今後については、Instagramを中心にユーザーが広がっていった商品でもあることから、同社の公式Instagramにも力を入れていくという。2024年に公式アカウント(@mildliner_official)を開設し、10〜11月には日本、米国、中国をはじめとする世界14カ所の国と地域でグローバルSNSキャンペーンを開催した。
公式アカウントでは、世界中のファンが公開している使い方なども紹介している。SNSを通じて「各国のコミュニティが広がってくれたらうれしい」とのことだ
また「おだやかな色合い」が特徴的なブランドであることから、筆ペンタイプの「マイルドライナーブラッシュ」やインクの「マイルドライナーのもと」とは異なる、淡い色合いを生かした新商品の発売も検討しているという。
「おだやかな色合い」というブランドの価値は崩さず、国内外のユーザーの声を聞きながらラインアップを拡張し、ヒット商品となったマイルドライナー。今後の展開にも注目したい。
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