コスモ石油、配船計画にAI導入→業務効率が約20％改善 どう活用した？

[ITmedia]

　コスモ石油は4月、石油輸送に使用する内航船（日本国内の港間で貨物を輸送する船舶）の配船計画作成にAIを導入した。ALGO ARTIS（アルゴ・アーティス、東京都港区）が提供するAI最適化ソリューション「Optium（オプティウム）」を活用し、業務効率化を図る。導入のきっかけは、配船計画業務の複雑さだ。

コスモ石油、内航船配船計画にAI最適化ソリューション「Optium」導入（プレスリリースより引用、以下同）

手作業も必要な高度な業務　AIをどう活用した？

　石油製品の内航海運は、天候やバース（貨物の積み込み、積み下ろしを行う場所）の使用状況など、さまざまな条件に対応しながら運航計画を策定する必要がある。そのため、運行計画を策定する業務は負荷が高く、一部は手作業に頼るなど効率性の面にも課題があった。

　Optiumは、配船計画に必要な情報をスピーディーに収集し管理。独自の最適化AIが配船表、バース表、在庫表をリアルタイムで連動させながら、制約条件に対応した最適な計画を作成する。

Optium　利用イメージ

　コスモ石油によると、Optiumの導入により、業務効率が約20％改善。加えて、燃料消費量が約5％削減できる見込みだという。配船の最適化により、CO2排出量の削減も期待できる。同社は「今後も内航船輸送のさらなる最適化と業務の高度化を推進する」とコメントした。

効果の見込み