そして、中華料理だけではなく、そばやパスタを自動で調理するロボットも登場し、忙しい飲食店での業務効率化に貢献しています。例えば、プロントでは「麺の茹で、具材・ソースの供給、調理、鍋の移動・洗浄」を自動でおこなう調理ロボットが導入されています。
画像認識技術によりパスタや具材などの状態を把握し、状況に合わせてハンドリングをおこなったり、人には難しい従来比約2倍の高温での調理をおこなったりすることで、利用者がパスタを注文してから提供されるまでの時間は、既存店での約3分から最速45秒まで短縮されるようになっています。
そのうえで盛り付けは人間がおこなっています。ロボットにしかできない超高速調理と、人の感性を生かした美しい盛り付けを融合させることで、おいしく美しい料理を提供しているのです。
調理だけではなく、食べた後もロボットは活躍します。牛丼チェーン大手の吉野家では、使用済みの器を自動で食洗機にセットするロボットが登場しています。もともとは使用後の汚れた食器を従業員が手で浸漬水に浸したうえで一つひとつ取り出し、洗浄機用のラックへ載せ替え、食洗機を使用して洗浄するという作業でした。
そのようなタスクのなかで、汚れた水の中から、多種多様な種類の汚れた食器を取り出し、ラッキングする工程の自動化を狙っているのです。片付けは、お客さんへの付加価値に直接的にはつながりにくいにもかかわらず、手荒れが起こりやすい仕事です。これらを自動化することで、スタッフの労力が削減され、より接客に集中できるようになります。
調理や片付けなど飲食店業務をロボットが担うことにより、少ない人手で、そして、よりよい労働環境で店舗オペレーションができるようになります。また、料理の提供スピードの向上や品質の安定など、飲食店のサービスが向上します。さらに、ロボットは繰り返し作業に強いため、特定の料理を大量に安定して提供することも可能なのです。
結果として、少人数での営業や深夜・早朝の営業など、ビジネスの戦略にもつながることになるでしょう。
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