米調査会社Gallupが4月24日に発表したレポートによると、2024年の世界全体における従業員エンゲージメント率は21%に低下した。これは過去12年間でわずか2回目の減少であり、その中心には管理職層の問題があると指摘されている。
Gallupによれば、全ての労働者カテゴリーの中で、管理職のエンゲージメント低下が最も顕著だった。特に35歳未満の若手管理職や女性管理職において、その傾向が強く見られたという。
実はこの「マネジャー・クラッシュ」への懸念は以前から指摘されていた。米meQuilibriumが2024年11月に発表した調査では、「2025年には管理職のウェルビーイングと職務遂行能力が大きな低下する可能性がある」と予測されていた。
また、2025年1月に公表された米Top Workplacesのレポートでも、管理職の燃え尽き(バーンアウト)が2025年の企業にとって最大の課題の一つになると警告されている。
「管理職のエンゲージメントは、チームのエンゲージメントに影響し、ひいては生産性に直結する。もし経営層が管理職の崩壊に対処しなければ、ビジネスパフォーマンス──最終的にはGDPの成長すら危険にさらされる」と、Gallupのチーフ・ワークプレース・サイエンティストのジム・ハーター氏は述べた。
エンゲージメント低下を是正するために、Gallupは管理職に対するトレーニングと開発支援の強化を提案している。これは管理職自身の認識とも一致している。2024年12月のTalentLMSレポートによれば、
と指摘されている。
Gallupは、特に「管理職にコーチングスキルを教えること」の重要性を強調している。
実際に、管理職向けの研修を提供した場合、管理職自身のウェルビーイング指標が28%から34%に改善するというデータがある。さらに、管理職自身が「継続的な成長を後押ししてくれる存在」を持つ場合、この数値はさらに向上することも分かっている。
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