神戸に新たなアリーナが誕生した。4月に開業した「GLION ARENA KOBE」(ジーライオンアリーナ神戸)は、海に面したウォーターフロントエリアに建てられた民設民営の多目的アリーナで、初月の来場者数は25万人を記録した。
震災から30年の節目に誕生した同施設は、年間300万人の集客を目指しており、神戸全体の活性化をけん引するランドマークとして期待されている。
現在、地方を中心にスポーツ施設を核としたビジネス・地域活性化に取り組む企業やチームが増えており、ジャパネットが手がける「長崎スタジアムシティ」、サンフレッチェ広島の「エディオンピースウイング広島」、北海道日本ハムファイターズの「エスコンフィールドHOKKAIDO」などは、その成功例といえる。
今回、新たに誕生したGLION ARENA KOBEが位置する神戸ウォーターフロントは、かつて物流拠点だったエリアを観光・商業・文化の拠点とすべく再開発が進んでいる地域だ。近隣では、「神戸ポートタワー」も2024年にリニューアルを実施し、年間総入場者数が64万人を超えるなど、コロナ禍前の2019年度(30万人超)と比べて大きな成果を上げている。
同アリーナは、主要ターミナルである神戸三宮駅から徒歩30分以内でアクセスでき、運営はスマートバリューとNTTドコモが出資するOne Bright KOBE(神戸市)が行う。アリーナを基点に三宮からウォーターフロントエリアへの回遊性向上、デジタルイノベーションの社会実装による地域活性化構想を掲げており、単なるスポーツ施設を超えた拠点となることを目指している。
開業初月は25万人の来場を記録するなど、好調なスタートを切った。その要因をOne Bright KOBEのマネージャー渋谷樹氏は「開業前のメディア戦略が功を奏した」と分析する。メディア露出で認知度を高めた結果、バスケットボールの試合やアーティストのライブ観覧以外の目的で訪れた来場者も多く、1日で1万5000人以上の集客を記録した日もあった。
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