企業はAIサービスを活用する上でどのような課題を抱えているのか。トゥモロー・ネット(東京都品川区)が調査を実施した。
DXの推進状況について、「全社的に推進中」とした人は63.3%に上った。「部門単位で推進中」とした27.4%と合わせて、9割以上がDXを推進している状況にあると明らかになった。DXを推進する目的については「業務効率化」が69.5%で最多となった。以降は「コスト削減」(13.3%)、「新規事業創出」(6.3%)と続いた。
AIサービスについては、43.5%が「積極的に導入したい」と回答。また、AIサービス関連の導入・運用にあてる予算については「3000万円以上」が最も多く29.7%。続いて「3000万円未満」(26.6%)、「1000万円未満」(26.8%)となった。
AIサービスを利用する上で感じる課題については「期待したアウトプットが得られない」が33.3%で最も多い結果に。次いで、「トラブル時の対応に困る」(31.8%)、「効果が実感しにくい」(26.8%)が上位となった。
AIサービスの運用における課題については、「社内で使いこなせない」が最多となり40.1%。以降は、「セキュリティやプライバシーの懸念」(34.7%)、「適切な活用シーンが不明」(26.3%)と続いた。
AIサービスを社内業務、顧客対応で導入している企業それぞれに対して、導入後の印象の変化を尋ねた。その結果、「期待以上で、より積極的に活用したいと感じるようになった」と回答した割合は、社内業務で41.2%、顧客対応で44.3%となった。
また、「想定通りで、現状維持で使っていきたい」という回答も、社内業務で49.9%、顧客対応で47.3%と、いずれも5割に迫った。多くの企業がAIの活用に対して前向きな姿勢を示していることが明らかになった。
AIサービスの導入が進むために必要だと感じることとは。最も多い回答は「社内のAI人材育成」となり60.6%に上った。次いで、「ベンダーや外部専門家による継続的なサポート」(38.4%)、「予算確保」(37.9%)と続いた。
調査は5月に実施。社内IT導入に関して、決裁権を持つ人、提案できる立場の人、上申できる立場の人、および現場で実際にAIを利用している人を対象とした。サンプル数は1033。
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