QUICPayは2005年4月にサービスを開始した。当初はプラスチックカードが主流だったが、2016年〜18年にかけてのApple PayとGoogle Payへの対応が、大きな転機となった。
この早期対応が、現在の成長の基盤となっている。JCBブランド事業統括部門でQUICPayとタッチ決済の両方を所管する中村満隆次長は「業界の中でも、最も早いタイミングで対応できた」と振り返る。ガラケーのおサイフケータイ時代に培った技術が、スマホ決済時代への円滑な移行を可能にしたのだ。
2016年には「QUICPay+」も開始。1回当たりの利用上限額を従来の2万円からカード会社が自由に設定できるように拡張した。これによりデビットカードやプリペイドカードでも利用可能になり、利用者層の拡大につながった。
モバイルバリューペイメント部の松本友美副主事は「デビットカードやプリペイドカードにもひも付けられるようになり、発行会社も増えてきている」と説明する。
現在は「大多数がモバイル」(中村次長)という状況だ。Apple PayとGoogle Payへの早期対応により、QUICPayはスマホ決済の普及という追い風を最大限に活用できたのである。
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