分かりやすいのは「味ぽん」55周年の際のプレスリリースにも記載されていた「味ぽんメニュー提案の歴史」の部分だ。味ぽんがなぜここまで定番化したロングセラー商品になったのかが説明されている。
■味ぽんの大ヒットは主婦の知恵から
主婦への調査から、味ぽんは西日本では夏場でもさまざまなメニューに使われていることが分かりました。1983年から「おろし焼肉」「餃子」「おろしハンバーグ」などのメニュー提案を実施。その結果、冬だけの鍋専用調味料から年間を通して使われる調味料になりました。(2019年11月6日 同社プレスリリースより)
これ以降も「主婦観察と12項目点検 ミツカンのヒット連打法」(日本経済新聞 2012年6月25日)という記事からも分かるように、「主婦の知恵」を商品開発に生かしてきた。さらに、戦略的なPRには必要不可欠な「調査ニュースリリース」でも、何をおいてもまずは「主婦」の言葉に耳を傾けてきた。
最近はテレビCMでタレントの「あのちゃん」を起用するなど、幅広い世代をターゲットにした商品も増えているが、それでもこの創業220年以上の老舗企業の発展をここまで支えてきたのは「全国の主婦」なのだ。
そんな企業に、いくら顔や性別が分からない匿名アカウントであっても、「主婦」を名乗る人々が攻撃し、「主婦をバカにしている」という怒りの声があふれている現状を「無視」などできるだろうか。
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