キャッシュレス化が進む中、ポイントは単なる「お得」から「経済活動の一部」へと変貌を遂げている。本連載では、クレジットカード、QR決済、電子マネーを中心としたポイントプログラムの最新動向を追い、企業の戦略やユーザーへの影響などを分析する。
コンビニやドラッグストアで当たり前のように提示しているポイントカード。スキャンしたあと、購入した商品のデータが加盟店からポイント事業者へと流れ、膨大なビッグデータと統合される。この仕組みが、日本の小売業に静かな革命を起こしている。
こうした購買データは、全国のポイントカード加盟店で日々収集されている。楽天、Vポイント、Ponta、dポイントの4大勢力が展開するポイントビジネスの本質は、単なる顧客の囲い込みではない。消費者の購買行動を分析し、マーケティングの精度を高めるデータビジネスへと進化している。
「ただ単にポイントが貯まる、使えるだけではなく、そこから得られたデータを基に、改善し、魅力を高めていく」――楽天ペイメント営業第一本部副本部長の林宏憲氏への取材で見えてきたのは、共通ポイントが小売業にもたらす新たな価値だった。
データ活用によるマーケティング効果は従来比の2〜4倍。AIを使った出店予測では誤差を5分の1に低減。ポイント経済圏は、私たちが想像する以上に高度化している。
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