生成AIの急速な普及は、現代のビジネスシーンに大きな変化をもたらしている。英語を使用する業務においては、文章作成や翻訳、情報収集などが生成AIによって効率化された。生成AI時代の英語力について、英語学校の運営などを手掛けるランゲージ・ティーチング・レボリューションズ(東京都渋谷区)が調査を実施した。
英語を業務で利用するビジネスパーソンのうち、86.2%が生成AIを活用していることが分かった。利用目的のトップは「文章の翻訳」(61.2%)で、「英文の作成・添削」(46.7%)、「英文資料の要約」(39.7%)が続いた。
生成AI時代においても、9割近くが「英語力の向上が必要」と回答。英語力について「とても必要性を感じる」は47.9%、「ある程度必要性を感じる」は41.8%に達し、生成AIが業務に浸透する中でも、自らのスキルアップを重視する傾向が強いようだ。
生成AIツールを使用する上での英語力に関する懸念点として最も多かったのは 「自分で英文を作成する思考力が鈍る」(41.8%) で、次いで「実践的な対話能力が向上しない」(35.2%)、「生成AIの出力情報を精査する英語力が足りない」(31.2%)が挙がった。AI活用が進む一方で、自発的なアウトプットや対話力の不足を不安視している人が多いことが分かった。
生成AI時代に重要な英語スキルとしては、「その場の状況に応じた即興でのディスカッション・スピーチ能力」(43.6%)が最も多かった。その他「明瞭な発音や説得力のある話し方などのスピーキング能力」(40.3%)、「文化や背景を理解した細やかなニュアンスの表現力」(37.6%)が上位を占めた。生成AI時代だからこそ、スピーキングやニュアンス表現といった、人間ならではの即時性や柔軟性が求められていることが分かった。
調査は8月7〜11日、業務で英語を使用し、日常的に生成AIツールを活用している20〜50代の会社員383人を対象に実施した。
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