みずほフィナンシャルグループでは、新人事制度「かなで」を始動。スローガン「ともに創る。ともに奏でる。」を掲げる。人事運営そのものを見直すことで、AI時代に各従業員がどのようなスキルを発揮していくべきかを検討していく方針だ。
同制度では、従業員の個性を生かしながら企業全体の成果創出を目指しており、具体的には年功序列の廃止や役割・成果に基づいた報酬の実現に取り組む。
「AIとの協業に即した人材、組織、カルチャー(行動様式)、プロセス(オペレーション)を回しながら、経営の掲げる目標と整合性を取ることが重要だ。経営やマネジメント、人的資本、組織文化。これらは今後も価値の源泉としてあり続けるだろう」
本セッションの最後のセクションでは、「金融の未来の形」をテーマに今後の展望が語られた。
上ノ山氏は、「AIは今後もどんどん進化して、能力が上がっていくと想定される。そのことを考えると、まだ初期段階にあると考えられる」と語る。「今は点でしか行えていないことがつながっていき、できることが面となって自律的に動いていくようになるだろう」と解説した。
他にも、コンタクトセンターの事例を基に、顧客視点で特定の業務やサービスが必要かどうかも見直すべきフェーズにあるのではないかと続ける。「コンタクトセンターシステムで生成AIを活用しているが、もしかしたら今後、顧客自身がエージェントを所有して、全てのタスクを代行してくれるかもしれない。その場合、企業側にコンタクトセンターが不要になる未来もあるかもしれない、ということも検討する必要がある」とした。
金融の果たすべき普遍的価値について上ノ山氏は「仲介機能」を挙げる。その普遍的な価値そのものは変わらないものの、未来の形として重要となる5つの「E」があると話す。
Extension:普遍的価値の拡張
Embedded:他のサービスとの一体化
Ethereal:透明性を高めていく
Empathy:共感性やワクワクを提供する
Edge:より顧客にとって身近なものになる
同社が掲げる経営戦略の中期的な注力テーマとしては、(1)顧客の利便性を上げていくこと、(2)資産所得の倍増に資するサービスを提供すること、(3)日本企業の競争力強化を支援すること、(4)世界で通用する金融サービスを提供していくこと──を挙げた。これらに対し、人材や資金面のリソースを集中的に投入する。
加えて「マネジメントの負担減」にも注力する方針だ。「マネージャークラスの負担を軽減することはAI活用で大きく変化する領域であり、会社全体の生産性向上にもつながると考えている」とした。
「AIは人間にできない領域を担う存在になっているが、人間には人間にしかできない領域を見極めて伸ばし、磨きをかけいく必要がある。経営として、その部分に取り組んでいきたい」
「人にとってAIはバディであり、スチュワード(執事)であるが、AIに支配されてはならない。私たちがAIをコントロールする側になっていなければならない。そのことを肝に銘じつつ、AIを活用して企業価値を上げ、良いサービスを提供できるようにしていきたい」(上ノ山氏)
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