2025年シーズンも、入場者数は前年比109%で推移するなど好調を維持。鈴木氏は「露出戦略と注力試合の効果が2年目により大きくなっている」と分析する。
この勢いを持続したまま、Jリーグは大きな変革期を迎える。2026年から予定するシーズン移行だ。2026年1〜6月に約半年間の特別大会をはさみ、8月から年をまたぐ「8月開幕、5月閉幕」のいわゆる「秋春制」となる。
過去最高の状態でシーズン移行に臨めそうだが、最大の課題は認知の拡大だ。これまでの春開幕・年末終了に慣れ親しんだファンや一般層に対し、カレンダーの変更を認知してもらう必要がある。開幕や終盤戦の時期も変わるため、打ち出す施策の内容やタイミングにも工夫が求められる。
一方で、シーズン移行は移籍市場も拡大する可能性がある。秋春制を採用する欧州では、新シーズン前の夏の移籍市場は規模が大きい。移行後はJリーグのオフシーズンも欧州クラブが積極的に補強資金を投じる時期と重なるため、適正な移籍金を得やすくなると期待される。クラブにとっても大きな収益源となる。
選手の海外移籍が増えることでリーグの人気低下を懸念する声もあるが、鈴木氏は「適正な移籍金を獲得できれば、次の戦力投資に活用できる。選手の流動性が高まることはチャンス」と前向きに捉えている。
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