AI検索への対応が急速に求められている一方、従来のSEO対策が不要になるかと言えば、そんなことはない。Aja氏は「SEOの基本的な要素の多くは依然として有効だが、それだけではもはや不十分。今は、可視性と訪問数の両方を考慮する必要がある」と話す。
「(SEOとAEOは)お互いに排他的な存在ではありません。従来有効だったSEOの手法の上に、AEOの手法を積み重ねていくものです」
Aja氏は、今後マーケターに求められるのは「ブランドの価値を定義し、言語化する能力」だと続ける。
Loop Marketingはブランド価値を定義する「EXPRESS」(表現)からスタートする。HubSpotはこの役割こそが人間の力の見せ所になると考えており、「コンテンツ作成が格段に容易になった現代において、これがブランド差別化につながる」と重要性を強調した。
今後、コンテンツ制作は人間とAIのハイブリッドになるとAja氏。AIを活用する前段階で、人間が“自社らしさ”やブランド価値を表現し、顧客から共感を得る形で表現することが重要だとし、「その後に初めてAIを導入し、コンテンツ生成を通じて真にブランドボイスを具現化できる。つまり、成果を生み出すには両者が連携して機能する必要がある」と話した。
ここまで、AI時代の検索体験をテーマに記事を公開してきた。次回は少し視野を広げ、生成AIツールの活用が広がらない要因や、AIエージェントの展望について、HubSpotでAI製品の開発をするDylan Sellberg氏(Director, Product - AI)に取材した内容をお届けする。
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