令和のクレープは“パリパリ”が主流? 第3次ブームを専門店に聞いた(2/5 ページ)

» 2025年10月12日 07時00分 公開
[小林香織ITmedia]

主流はリバイバルの“パリパリ”

 令和のクレープ人気は、コロナ禍のテークアウト需要や、コロナ禍明けの“食べ歩き”の復活が背景にあるという。加えて、参入企業が増えたことによる商品バリエーションの多様化やSNSとの相性の良さもブームを盛り上げている一因のようだ。

 近年、特に人気が高いのが具のないクレープ「シュガーバター」で、多くのクレープ店で同メニューが販売されているほか、シュガーバタークレープ専門店も登場している。さらに、令和のクレープ人気にはもう一つ特徴があり、「パリパリ食感」を押し出すクレープ店が目立つ。

人気店「クレープとエスプレッソと」のクレープも、パリパリ、サクサク食感をウリにしている(出典:日と々と社のプレスリリース、以下同)

 例えば、人気ブランド「パンとエスプレッソと」などを運営する日と々と社(ひとびと、東京都渋谷区)の新業態「クレープとエスプレッソと」も、その一例だ。同店の看板メニューが、まさにパリパリ、サクサクの食感が楽しめるクレープだ。2024年3月に表参道に1号店をオープンし、現在は7店舗まで拡大している(2025年10月初旬時点、公式Webサイト参照)。

 同社では、Instagram159万人、TikTok190万人のフォロワーを持つバズグルメクリエイター「ウルフ」と協業し、1年半をかけてオリジナルの生地を開発したという。

「クレープとエスプレッソと」の「バターシュガー」(800円)

 ジェラフルの吉田社長は、いまのトレンドをどのように見ているのか。

 「近年は、生地が薄くてパリパリとしたクレープが主流になっています。実は、私が起業した2004年当時も、クレープは薄皮パリパリがブームでした。そこで、ジェラフルは正反対の“もちもち食感”をウリにして、20年以上展開してきました。いまのパリパリブームは、ファッションのように過去のトレンドが回帰したものだろうと」

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