令和のクレープは“パリパリ”が主流? 第3次ブームを専門店に聞いた(3/5 ページ)

» 2025年10月12日 07時00分 公開
[小林香織ITmedia]

「ジェラフル」はフードコート出店で拡大

 吉田社長によると、令和のクレープはパリパリが主流である一方、もちもち食感も根強い人気があり、二極化しているとのこと。「たい焼きの皮もパリパリともちもちのどちらもあります。それと同じことがクレープでも起きています」

 Instagramで「#クレープ」と検索すると、202万件の投稿があり、吉田社長が言うように、「パリパリ」と「もちもち」はどちらもキーワードとして見られる。

ジェラフルは、ベッドタウンのフードコートへ出店を重ねて事業を拡大(ジェラフル社提供、以下同)

 “もちもち”をウリにするジェラフルは、ベッドタウンのフードコートへ出店を重ね、事業を拡大している。都心に出店していないこともあり、いまのクレープブームの影響は大きくないが、安定的に収益を上げているという。

 ジェラフルのクレープの価格は地域によって異なるが、400〜700円台が多く、都心の人気クレープ店と比較すると半額程度。学生やニューファミリー層がメイン顧客で、タピオカドリンクとのセット購入も多いという。

 「売上構成比は7:3ぐらいでクレープが多いのですが、タピオカドリンクも比較的売れています。タピオカブームは終わりましたが、ブーム以前と比較するとブームが去った後のほうが売り上げが上がっているので、認知が上がって定番化したのだろうと思います」(ジェラフル社 吉田社長)

購入しやすい価格帯のジェラフルでは、クレープとタピオカドリンクのセット購入も多いようだ

 ジェラフルはトレンドに乗ってもうけを狙う都心店とは異なり、「ホームランを狙わず、ヒットを打ち続ける」方針を掲げているそうだ。

 「ちまたでは『クレープブーム』と言われていますが、私の認識ではクレープは『国民食』です。『ラーメン』や『寿司』と同じような定番人気の食カテゴリーだろうと。当社は、天気に左右されずに集客できるフードコートのメリットを生かして、フランチャイズで店舗を広げてきました。期間限定メニューなどリピーターの方にも飽きられないような施策は打っているものの、いずれ終わる流行りはつくらない方針です」(ジェラフル社 吉田社長)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR