渋谷駅は山手線の中でも特に規模が大きく、乗車人員も多い。
現在は大規模な再開発工事が進行中のため、駅ナカ施設が少ないのはやむを得ないと思っていた。ところが、駅に隣接する渋谷スクランブルスクエア1階に、JR東日本がecute EDITIONを出店していたのである。
同じフロアには東急グループの「TOKYU Foodshow EDGE」が並ぶ。東急の“牙城”ともいえるこの商業施設に、JR東日本が自社ブランドで進出していることに驚いた。エキナカとエキソトブランドの勢いが、駅の外にも広がっていることを実感した。
今回、駅ナカ施設がない、あるいは充実していない山手線の各駅を訪れて感じたのは、駅ナカ施設を“作らない”のではなく、“作れない”ということだ。
それでもJR東日本は、駅に近い場所に施設を設けるなど、限られた環境の中で工夫を重ねている。
駅ナカを設けにくい制約の多い立地でも、利用者の利便性を高め、商業的な価値を生み出そうとする。そこには、鉄道会社としての枠を超えた、JR東日本の挑戦的な姿勢がうかがえた。
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山手線の「発車メロディー」で、“企業の存在”を感じられる駅がある理由Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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