三陽商会の2025年2月期連結決算は、売上高605億円(前年同期比1.3%減)、営業利益27億円(同10.9%減)となった。2023年、2024年と売上を伸ばしてきた流れが一旦落ち着いた形だ。
第1四半期にはコロナ収束後の“リベンジ消費”の反動が出たことに加え、第3四半期には秋口の高温により秋冬物の立ち上がりが遅れたことが、売上減の主な要因とされている。
しかし、2021年には売上高379億円に対し、営業損失が89億円と大きく膨らんでいたことを思えば、この持ち直しは評価できる。
同社は「バーバリー」のライセンス契約終了以降、長らく苦戦を強いられていた。コロナ以前から赤字が続いていたが、2023年には7期ぶりに22億円の営業黒字へと転換した。
その回復の原動力となったのが、百貨店向けに複数ブランドを組み合わせて展開する「SANYO Style STORE」である。アッパーミドル層向けの婦人服ブランド「AMACA(アマカ)」など4ブランドから、地域や顧客特性に合わせて商品を選び、多様なニーズに対応する新しい売り場の形を打ち出した。
アパレルのトレンドは、誰がつくっているのか
なぜ、ファミマで「普通の服」を売ろうとしているのか 「ユニクロ並み」価格を実現できた背景Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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