外国人観光客「ごみ箱が少ない」 “ポイ捨て防止”へ広がる次世代型スマートごみ箱(3/3 ページ)

» 2025年12月08日 20時56分 公開
[産経新聞]
産経新聞
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文化への理解から

 「環境浄化」と観光客への「意識づけ」を両輪で進める自治体もある。

 東京都台東区では、持ち帰り用のごみ袋と一緒に「観光マナー啓発リーフレット」を観光客らに配布。スタッフが「江戸」をテーマにしたコスチューム姿でマナー啓発を行うほか、ゲーム感覚でごみ拾いを行うイベントなども開催している。

photo 台東区は「持ち帰り用のごみ袋」や「観光マナー啓発リーフレット」を配布し、ポイ捨てに対する意識啓発を行っている(台東区提供)

 区観光課の担当者は「効果は数値化しづらいが、地域の方から感謝の言葉もいただいている」と手応えを示した。

 観光地のごみ問題について、立教大の西川亮准教授(観光学)は「自治体をあげて、長期的な視点で対策に取り組む必要がある」と指摘する。「日本との文化やルールの差が、トラブルにつながる恐れもある」といい、ごみ捨てのルールなどについて、「『なぜそのルールを大切にしているのか』といった丁寧なコミュニケーションを取り続け、文化的背景から伝えていくことが重要だ」と訴えた。(佐藤侑歩、緒方優子)

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