ぶどう糖90%の食品を製造すること自体は、技術的にそれほど難しくないという。実際、市場には類似の商品も展開されている。では、なぜ集中したいときのお菓子として森永ラムネが支持されるのか。
要因はロングセラーブランドの強みと信頼感だ。機能面で差がなくても、50年以上をかけて積み重ねた記憶や安心感は簡単には作れない。幼少期に親が買ってくれた記憶を起点に、森永ラムネを身近な存在に感じる顧客は多い。こうした記憶が選択の場面で効いており、情緒的な価値が機能的な価値を上回ったといえる。
集中ニーズに対応する戦略で需要を拡大した一方で、課題もある。ビジネスパーソンの喫食シーンを増やすことだ。ビジネスで集中が必要なシーンに訴求するプロモーションを展開できれば、さらなる伸びしろがあると見ている。
「受験生の応援も継続しつつ、新たなステージとしてビジネスパーソンの集中にもフォーカスしたい」(小山内さん)
また、グミ市場の拡大で小袋キャンディー売り場の競争も激化している。グミを購入する顧客は多様な食感を求めており、森永ラムネもリフレッシュ、強炭酸、生ラムネ玉など、食感のバリエーションを拡大。ラインアップを増やしたことで、「森永ラムネ」の喫食シーンを広げている。
ぶどう糖への注目を逃さず新市場を開拓できたことに加え、ロングセラーブランドの安心感と情緒的価値を武器に、成長を続ける森永ラムネ。今後は、受験生だけでなくビジネスパーソンにとっても定番アイテムとなる可能性がある。
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丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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