なぜ、森永ラムネは「受験生」に賭けたのか 夏のお菓子が変わった瞬間(4/5 ページ)

» 2026年01月12日 08時00分 公開

なぜ「受験生」に絞り込んだのか

 ぶどう糖の有効性が各メディアやSNSを通じて自然発生的に広がったことから、同社は「ゲームをするとき」「勉強や仕事に集中したいとき」など、さまざまな喫食シーンに合わせて施策を展開していった。

 コロナ禍でキャンディー市場は落ち込んだが、森永ラムネは販売規模を維持。テレワークやリスキリングの広がり、中学受験者数の増加など、集中を求めるニーズが背景にあると判断した同社は、訴求を「集中したいときにはラムネ」に絞り込み、2022年から”集中”の象徴として受験生をターゲットに設定した。

photo 受験生向けのプロモーション施策を実施(森永製菓提供、以下同)

 その狙いについて、小山内さんは「受験は人生で一度は経験する人が多い。受験時に食べた記憶があれば、それ以降も集中したいときに選んでもらいやすい」と説明する。

photo 受験期に食べた思い出が大人になってからの喫食につながる

 パッケージ裏面に赤シートをかざすと応援メッセージが現れる仕掛けを施したほか、2025年1月には「ラムネドットアート」という屋外広告を展開。約3万9000粒のラムネを並べて、受験生が頑張る姿を描く施策が話題となり、同月には「大粒ラムネ」の売り上げが前年比115%を記録した。

photo 話題を呼んだラムネドットアート

 スタディプラスの「受験トレンド白書2025」によると、大学受験期に一番食べたお菓子で1位を獲得するなど、受験生の定番アイテムの地位を確立している。

 受験生にフォーカスしたことは、売り上げの波にも影響した。もともとラムネ関連のお菓子は夏場に売れやすい商品だったが、受験シーズンである1月も伸びたことで、年間を通じて2つの販売ピークを持つ商品へと変化している。

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