では、AIはインサイダー情報をどこまで判定できるのか。
開発を担当するLegalOn Technologiesの早津誠文氏は、明確に線を引く。「最終判断は人が行います。AIに判定を求めることは想定していません」
インサイダー情報の判断は、一筋縄ではいかない。金融商品取引法には「重要事実」が記載されているが、それに加えて、投資判断に著しい影響を及ぼすものも重要事実になるという「バスケット条項」もある。さらに、一定の範囲内であれば該当しないとする「軽微基準」も存在する。そのため、「ものによっては弁護士と話し合って結論を出す必要がある」と中川氏は語る。
AIの役割は、あくまでも「検知」である。取材メモの中に、業務提携や決算情報、事業譲渡など、法令に抵触する記述がないかを洗い出す。
「AIが抜け漏れなく、迅速に検知してくれるという安心感。その上で人の目で見ていくことが大事です」と中川氏は説明する。ベテランと新人で審査の質にばらつきが出ることを防ぎ、網羅性を担保するのがAIの仕事だ。
音声データの活用も視野に入れている。アナリストが企業と電話で話した内容の録音データをテキスト化し、AIで解析する試みも検討中だという。
金融庁が昨年公表したAIに関するディスカッションペーパーには、「チャレンジしないこと自体がリスクとなる局面」と書かれており、中川氏は「まずは当社から」と語る。
3万円払っても欲しい? ATMでは使えないのに人気沸騰のメタルカード
年会費9万9000円で「買えないものを買う」 どういうこと? 富裕層カードの知られざる世界
“お得自慢”がステータスになった? 100万人が選んだ「dカード PLATINUM」の裏側
IT人材は東京のどこに住んでいる? 首都圏の“知られざるテックエリア”を地図で見るCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング